こんにちは、StarBoard代表の矢部です。

今日はいつもの制度解説やニュース分析から少し離れて、私たちが深く関わっている「インドネシア」という国の”今”について、つぶやいてみたいと思います。

抹茶が「国民的トレンド」になった国

2025年、Googleがインドネシアで発表した「Year in Search」において、レシピカテゴリの検索第1位に輝いたのが「抹茶レシピ」でした。ジャカルタの街を歩けば、至るところに抹茶バーがオープンし、インドネシア人の53%が抹茶ドリンクやスイーツを認知しているというデータもあります。

驚くべきは、抹茶がただの「味」として消費されているのではないということ。インドネシアの若者たちにとって、抹茶は「日本的な落ち着き・ミニマリズム・エレガンス」の象徴として受容されているのです。ファッションでも「マッチャコア」と呼ばれるグリーン系コーディネートが流行し、検索数は前年比2.5倍に跳ね上がりました。

ガムランとポップスの融合——新世代インドネシアンカルチャー

もうひとつ注目すべきは、インドネシアの自国カルチャーへの自信です。2025年、ポップグループ「No Na」がデビューし、伝統楽器であるガムランや西ジャワの竹笛「スリン」をポップスに融合した楽曲「Work」がTikTokで大流行しました。

さらに、ストリーミングのデータでは、インドネシア国産コンテンツがK-dramaと視聴シェアで並び、それぞれ30%を記録するという歴史的な出来事も。88risingに所属するNikiやRich Brianも国際的に活躍を続けており、「東南アジア発のカルチャー」が世界に広がっています。

日本への憧れは「本物志向」に変わった

人材ビジネスの現場にいて感じるのは、インドネシアの若者の日本文化への関心が「量」から「質」へと変化していることです。

JETROの報道によると、インドネシアでは海賊版やコピー品から「公式ライセンス商品」「本物体験」への意識変化が進んでいます。公式のワンピースカフェやオフィシャルグッズに行列ができ、「安いコピーより本物を」という志向が20代・30代で急速に広がっています。

UNIQLOのアニメ・マンガコラボTシャツ(UTコレクション)の認知率は88%に達し、丸亀製麺は本格的なうどん体験を提供してインドネシア全土で圧倒的な成功を収めています。2025年6月のAnime Festival Asia Indonesiaには大勢のコスプレイヤーが集まり、サンリオキャラクターの人気も年々上昇中です。

Gen Zの検索行動——TikTokが「検索エンジン」に

もうひとつ、経営者として興味深いのが、インドネシアのGen Z(Z世代)の情報収集行動です。彼らはGoogleではなく、TikTokやInstagramの検索バーに「matcha Jakarta」「donut viral TikTok」と直接入力して情報を探します。

SNSユーザー数は1億8,000万人に達し、前年比26%増。食べ放題から高級ホテルのファインダイニングまで、「SNS映え」と「物語性」を重視する消費スタイルは、私たちが人材紹介で接するインドネシアの若い求職者たちの姿そのものです。

つぶやきの結びに

インドネシアは、伝統と革新が共存するダイナミックな国です。抹茶を通じて日本文化の「静かな美意識」に共感し、一方で自国のガムランをポップスに昇華させる——そんなバランス感覚を持った若者たちが、特定技能という制度を通じて日本にやってきます。

彼らを「安価な労働力」ではなく、豊かな文化的背景を持つ「パートナー」として迎え入れること。それが、これからの日本企業に求められる姿勢ではないでしょうか。

StarBoardは、そんなインドネシアの優秀な人材と日本企業をつなぐ架け橋として、引き続き現場に根ざした支援を続けてまいります。